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2022.04.01 DX

DXの一環として、RPAによる業務改善が加速しはじめた。

情報戦略研究所 DX推進部

畠山 涼介

RPAとは、「ロボティック・プロセス・オートメーション」の略で、一般的には人間がコンピュータ上で行っている業務をロボットで自動化することをいいます。RPAは、業務すべてに対応できるわけではありません。人間と同様に、得意・不得意な分野があり、"得意な一部"の業務の自動化に特化して活用されます。
当社では、2020年4月より、DX(デジタル・トランスフォーメーション)推進の一環としてRPAによる業務改善に着手しはじめました。そのきっかけ、立ち上げ時の苦労話や効果、社内の反響を報告してくれたのは、導入時から携わってきた畠山さんです。

創造的なコア業務に専念できるビジネス環境を。

2021年現在、DXは変化への適応と組織能力の向上に向けた当社の最優先ストラテジーになっています。その一つとして私が担当しているのが、RPAです。

2年前、上司からRPAの説明を受けて興味を持ち、自分なりに調べてみて、このツールなら業務改善の幅を広げられるのではと運用チームのメンバーとして手を挙げました。
システム構築のヒアリング時にいつも感じるのは、社員の皆さんのルーティン業務に要する時間がいかに多いかということ。その負担をRPAで軽減することで、一人ひとりが「思考する時間」が確保でき、より創造的なコア業務に専念できるのではと思ったのです。

RPAの可能性を信じて成し遂げたプロジェクト。

RPAは万能ツールかというと実はそうではなく、得意なのは定型業務なのです。人手に頼っているルーティン作業を、淡々とテキパキやってくれるイメージでしょうか。RPAの担当として私がこれまで取り組んだのは、小さな案件から大きな案件まで5件程です。

中でも大変だったのは、基幹システムから会計システムへ、そして予測ツールへというデータの受け渡しをRPAで実行するというプロジェクトです。特に会計システムがリプレースするタイミングでしたので、業務終了後の夜間に毎日、基幹システムの仕訳データを新しい会計システムに流し込まなくてはなりませんでした。

しかもデータが膨大なだけに、取り込みの所要時間は4~5時間。周りからは、「これはもう、RPAでやるしかないないね」となりました。私としてはプレッシャーでしたが、なんとかやり遂げることができました。そのパフォーマンスを改めて認識させてくれたRPAなのですが、時たま不機嫌になってエラーを起こすんですよね。

徐々に高まるRPAへの期待に応えるために。

まだ不十分ですが、社内的にも少しずつRPAに対する認識が高まっている手ごたえを感じます。これは私の担当案件ではないのですが、ふるさと納税の業務にRPAを導入したところ、丸1日費やしていた月初の業務が約4時間で完了できるようになりました。担当者にヒアリングしたところ、「バックグラウンドで、どのようなIT的動作や処理をしているのかとても興味があります」というお話をいただきました。

また、これまでのヒアリングの場では「そもそもRPAはロボットではなく、手間になっている作業を自動でやってくれるITツールで……」と初歩的なことからの説明を余儀なくされていたのですが、RPAの使い方を教えて欲しいだとか、業務のこの部分をRPAで効率化したいというような相談も増えてきました。詳細な業務フローをご準備いただければ、よりスピーディで効果的なRPA導入のご提案ができると思います。