レッドホースコーポレーション ふるさと納税 首長インタビュー Vol.1秋田県にかほ市

ふるさと納税はシティセールス、シティプロモーションの最も有効な手段。
税収が増えるだけではなく、地方都市に多大な恩恵をもたらしています。

レッドホースコーポレーション ふるさと納税首長インタビュー Vol.1 にかほ市 市川雄次市長

にかほ市 市川 雄次市長

プロフィール

生年月日:昭和42年4月24日
出身地:秋田県にかほ市象潟町
秋田県立本荘高等学校、防衛大学校卒業。
象潟町議会議員(当選2回)、にかほ市議会議員(当選4回:在任特例含む)などを務める。平成29年11月13日から現職

にかほ市は南に鳥海山、西に日本海と「山と海に抱かれた地域」
鳥海山の伏流水が大地と海に恵みをもたらす。

にかほ市は山形県との県境、秋田県の南西部に位置し、南に鳥海山、西に日本海を望む、山と海に抱かれた地域です。TDK創業者の出身地※1であることから生産拠点も多数あり、電子部品を主体とするハイテク産業が集積する「モノづくりの町」としても有名です。鳥海山の湧水に恵まれた稲作を中心とした「農業」、対馬海流とリマン海流がぶつかる日本海の豊かな恵みを生かした「漁業」、そして、日本海と鳥海山を中心とした歴史と文化遺産と自然に支えられた地域ブランドとしても十分に様々なところに発信できるエリアとして「観光産業」もあり、地域資源と伝統、最新技術がバランスよく共存するまちです。

また、暖流の影響で「秋田の春は、にかほから」と言われるほど温暖で、県内で一番早く桜が咲きます。市の南側にある鳥海山が壁となるため雪も少なく、自然に恵まれています。来年以降はアウトドアアクティビティ拠点としてモンベルさんにさらに磨き上げてもらって全国に発信していく予定です。※2

レッドホースコーポレーション ふるさと納税首長インタビュー Vol.1 にかほ市:稲穂と鳥海山稲穂と鳥海山

自分たちの地域に誇りを持てる政策を推進。

地方のもつ課題としては、にかほ市も他地方と例外ではなく、人口減少が進んでいることです。社会保障のサービス低下や身近なところでは地域内の活気の低下等、様々な影響が懸念されます。そのため、移住者の促進や観光振興はもちろんのこと、人口が減少する状況でも「地域住民が幸せを感じること」のできるまちづくりが課題だと考えています。

「地域住民が幸せを感じる」というのは、一言で言えば「自分たちの地域に誇りを持てる」ことです。人は自己評価ではなく、外部評価によって自分たちの地域に自信を持つことができるのだと思います。

実際、にかほ市はその生活環境の良さから2019年の東洋経済社「住みよさランキング」で北海道・東北ブロックで1位、2020年度の宝島社「住みたい田舎ランキング」でも東北エリアで4位となりました。また、ふるさと納税の返礼品を受取った全国の人から「こんなに美味しいものができるにかほ市にいつか必ず訪れます」といったメッセージをいただいたり、実際に訪れたという話を聞くと本当に嬉しいですね。これらの外部からの評価は、市民の誇りになると考えています。

にかほ市は県内の他のエリアと違い工業等の産業があり、所得も高く県内3位となっています。そのため、主力産業である農業についても兼業農家も多く、今までは特に県外にアピールする「特産品」というものがありませんでした。ただ、正岡子規に何度も「ウマい」と言わしめた大きくクリーミーな「岩牡蠣」や「北限のいちじく」(大量生産の北限)等、今まで地域文化に根差し、自分たちのみで楽しんでいたものを「特産品」として県外に打ち出すことによって、さらに自分たちのまちに誇りを持てるようになる取り組みを地域の事業者のみなさんと一緒に進めています。

地域の人がいい場所だと思っているところを市として、外部に再認識いただくようアピールし、評価を得ていくよう活動していくことが役割だと考えています。

ふるさと納税は平成27年度から本格的に取り組み、令和元年度に大きく躍進。

ふるさと納税制度自体は、制度が始まった平成20年度より導入していました。その後、特産品返礼事業を始めたのが平成27年度です。この頃、全国的に返礼品競争が勃発し「税金に対し返礼品を送るというのはおかしいのではないか」という議論が高まっていた時期で、私自身も当時、市議会議員だったのですが、非常に矛盾を感じていました。ただ、ものの見方を変えると、この仕組みは「納税」ではなく「寄附」なんだということに気づき、「寄附」に対して「お礼」をするのは当たり前のことだと考えるようになりました。にかほ市の当時の市長(横山忠長前市長)の決断により、返礼品制度の本格的導入にシフトしました。レッドホースさんとはこの時期からのお付き合いと聞いています。

ただ、当初は前年対比こそ大幅に上がりましたがあまり伸びることはありませんでした。当時は今のように多くのポータルサイトがあるわけではなく、また、何よりも「ふるさと納税」制度自体がメジャーではありませんでした。あわせて、制度は取り入れることができたものの、行政・市民ともに「考え方」までは変化できていませんでした。

平成29年に私がにかほ市長になり、ここから考え方の改革を始めました。外に対して寄附を求めることを「恥ずかしい」とか「いやらしい」とか考えず、積極的に自分たちをアピールしていくことに考えをシフトしたのです。市役所内のコンセンサスを得ることもでき、準備も整い、2年後の令和元年度にはポータルサイトも大幅に拡大し、時を同じくして全国的に制度自体もメジャーになったことにより、にかほ市のふるさと納税が大幅に拡大しました。昨年度は寄附額が6億円を超え、秋田県内で第3位の寄附額となりました。

鳥海山の伏流水が与える豊かな特産品。
おすすめは「米」「岩牡蠣」「本ずわいがに」、そして「いちじく」。

鳥海山の伏流水はにかほ市の特産品に大きな恩恵を与えてくれています。

鳥海山の麓に広がる稲作はミネラル豊富な伏流水の影響を受け、美味しい米を育んでくれます。また、象潟沖に注ぎ込む湧水の影響を受け、にかほ市特産の「岩牡蠣」は手のひらサイズのものもあるほど大きく成長し、海のミルクを豊富に蓄えた夏の風物詩となっています。さらに、沖合に湧き出す伏流水等の環境豊かな海で育ったずわいがにの中から、にかほ市管内の漁師が自信をもってお届けする「にかほ本ずわい」も、今までは特産品であるハタハタ漁の片手間でやっていましたが、今後は本格的にカニ漁として進めていくべく漁業協同組合と協力しながらブランド化を図っております。

また、「北限のいちじく」といわれる特有のいちじくも古くから地域内では甘露煮として食べられており、県内では「にかほ=いちじく」と認識されていますが、全国的にはまだ知名度が低いため、市内大竹地区では「いちじくを使った地域おこし」に取り組んでいます。若手農家や加工工場等、地域全体で注力し、新しい商品開発も進んでいます。

レッドホースコーポレーション ふるさと納税首長インタビュー Vol.1 にかほ市:稲穂と鳥海山左:岩牡蠣、右:にかほ本ずわい

レッドホースコーポレーション ふるさと納税首長インタビュー Vol.1 にかほ市:稲穂と鳥海山左:いちじく甘露煮、右:小ぶりな北限のいちじく

日常や便利さを提供できる返礼品の開発で、にかほ市との接触回数をアップ。

ふるさと納税もだいぶ一般化してきている中で、岩牡蠣や本ズワイガニといった「特別な日」のための特産品の返礼品もありますが、日常的なリピーターがなければなかなか消費者を満足させられることができないと感じています。そこでにかほ市は定期便を増やしています。さらに、コロナ禍で自粛が求められ不便な生活が強いられている中で、生活で必ず必要なものをセットでお届けできる便利な「日常品」の返礼品開発を進めています。

例えば、「米と味噌」や「豚肉と鶏肉」等の生活必需品を組合せ、それを毎月定期便としてお届けできるよう取り組んでいます。これらは1つ1つの寄附額は多くはありませんが消費量が多く、毎月届くことによって、寄附をいただいた方がにかほ市に接触いただく回数が増え、届くたびににかほ市に思いを馳せていただくことができる返礼品であると考えています。現時点で、本市は全国でもトップクラスで(ポータルサイトによって2番目に多いサイトも)、今後さらに充実させていきたいと考えています。

ふるさと納税は最も効率的で有効な市の広報手段。
最大限に活かしていきたい。

レッドホースコーポレーション ふるさと納税首長インタビュー Vol.1 にかほ市 市川雄次市長

ふるさと納税制度は単に自主財源の確保だけが目的ではなく、シティセールス、シティプロモーションの有効な手段だと考えています。自分たちで積極的に営業活動をかけなくても消費者から情報を取りに来てくれる非常に合理的で低コストなプロモーション手法だと思っています。

返礼品事業を開始してから、のべ6万人を超える全国の皆様よりにかほ市を応援いただいており、ご支援をいただいております。そういう意味では6万人の方ににかほ市と関わりを持っていただいたことになります。そんな中で、にかほ市に「訪れてみたい」「訪れました」という声も多数いただくようになっており、特産品のPRだけに留まらず、にかほ市全体のPRに繋がるものと実感しております。魅力的な特産品を提供してくれている事業者の方々にも心から感謝しています。

レッドホースコーポレーションとは商品開発~検索対策等幅広く取組。
業務委託による自治体業務の効率化が実現。

レッドホースさんと取組を始めたのは、特産品返礼事業を開始した平成27年度からで、6年以上のお付き合いになります。商品開発や事業者への受発注及び支払い、検索対策、寄附者対策など幅広く取り組んでいただいています。業務の効率化のためには欠かせない存在であると考えています。

レッドホースさんを選んだポイントは通信販売業によるノウハウと実績、そして連携できるポータルサイト数が国内最大であることでした。

ポータルサイトの連携拡大ときめ細かなサポートで大幅に寄附額・寄附件数アップ。
更なる拡大のために全力での協力を望む。

レッドホースさんとの取組によって契約ポータルサイト数が大幅に増えました。現在、にかほ市の契約ポータルサイトは12サイトですが、その多くをレッドホースさんに担当していただております。これにより、寄附額も寄附件数も大きく拡大しました。何よりも寄附者への迅速な対応によるリピート率増加、返礼品開拓のスピードが目に見えてよくなっていると感じており、それがいまの結果に繋がっていると思います。

ふるさと納税は財源が不足する多くの地方自治体にとって財源確保のための大切な手段です。菅前首相が総務大臣時代に始まったこの制度は、今後、どのように変化していくか不明ですが、地方自治体としては欠くことができない制度であり、今後さらにこれを安定的な制度として全国で定着化させる必要があると思っています。守るべきことは守りながら、やるべきことを革新的にやり続けていかなければいけないと思っています。だからこそ、地方にいる私たち自治体だけではできないことを、レッドホースさんを始めとする専門のポータルサイトの皆さんと我々が二人三脚で取り組んでいきながら、この制度を継続させ、地域の自主財源の確保につなげていきたいと考えています。

レッドホースコーポレーション ふるさと納税首長インタビュー Vol.1 にかほ市のふるさと納税寄附額及び寄附件数の推移にかほ市のふるさと納税寄附額及び寄附件数の推移
(総務省発表資料よりRHC作成)

令和3年度は寄附額10億円を目指す。

まず、令和3年度は寄附額10億円を目指しています。令和2年度が6億円強ですので、前年対比160%弱で実現する公算です。上期はすでにクリアしていますので、下期としても数字を伸ばしていきたいと思います。10億円という数字は地域の人たちの「自信」につながると確信しています。

昨年度の6億円強の寄附金については、半分は自主財源、そして約2億円ものお金が市内の事業者に還元されています。事業者の方々からは「ふるさと納税が増えて助けられている」との声も聞こえ、事業者から1次産業まで様々な波及効果が生まれ始めています。もちろん、寄附額は財政支援の一助となって、市民サービスの充実に活かされており、市民に還元されています。

目標は定期便数No.1。
にかほ市の関係人口を拡大し、その関係者全員が幸せな環境を作りたい。

レッドホースコーポレーション ふるさと納税首長インタビュー Vol.1 にかほ市 市川雄次市長

戦術的には先に話をした通り、定期便をさらに充実させ、「定期便=にかほ市」と言われるくらいにしていき、接触回数の拡大を図っていきたいと考えています。これはにかほ市の関係人口を増やし、にかほ市に興味を持ち、訪れる人を増やすことにつながります。現在コロナ禍で困難なリアルな活動も今後は進めていければと考えています。私自身は「顔の見える」ことはとても重要だと考えており、フェイス・トゥー・フェイスのプロモーションを東京等の都心部で進めていきたいと考えています。

また、このふるさと納税制度を利用して、市内の事業者の方たちが新しい販路を拡大する手助けができればと思っています。今までWEBやECに親しんでこなかった事業者の方たちがこの経験を活かし、日本全国、ひいては世界に自分たちの販路を広げていくお手伝いができればと思います。それが実現すれば、さらに「にかほ市」との接触回数が増え、より大きな波及効果がうまれます。そのためには、今後も事業者、寄附者、地域と三方良しの姿勢で、さらに拡大していけるように尽力していきます。

これからも、にかほ市へのご支援よろしくお願いいたします。

(注釈)

※1
TDKの創業者である齋藤憲三は、秋田県由利郡仁賀保町(現にかほ市)に生まれました。彼は地元秋田を豊かにするため様々な事業にチャレンジし1940年には、齋藤家の米蔵の1つを改装して平沢分工場を完成させ、それ以来、TDKは秋田に多くの工場を設立してきました。現在では、秋田地区はTDKの一大生産拠点となっており、国内従業員の多くが働いています。また、にかほ市平沢にはTDK歴史みらい館があり、歴史とともに未来の姿を体験することができます。
※2
にかほ市は2021年8月、アウトドア用品メーカー「モンベル(大阪市)」と提携し、道の駅象潟「ねむの丘」エリア(同市象潟町)に自然体験型の観光を振興する「アウトドアアクティビティ拠点施設(仮称)」を建てる計画です。2023年度開業を目指しています。同施設には東北最大級のモンベル直営店の他、ビジターセンター、クライミングやカヌー等の体験ブース、アウトドア用品レンタルが開設され、アウトドア専用の指導員やガイドの育成にも取り組みます。

雲雲

雲雲

自治体様の理想を叶えるために、
多角的な視野で盛り上げてまいります!

まずはお気軽に
お問い合わせください

お問い合わせはこちら

お問い合わせ

お問い合わせはこちら